株主優待とは、企業(株式会社)が株主に対して品物やサービスを提供したりする制度のことで、日本独特のものであり、諸外国ではほとんど例がありません。
実施している上場企業の数は、2004年9月末で868社、およそ4社に1社の割合で、四季報には、通常の配当に加え、株主優待を含めた利率の表が掲載されています。
株主優待の魅力
一般的に、1単元(株式購入の最小単位)ごとに優待を受けられるため、実質利回りで換算すると数%以上になるものもあり、個人投資家に人気があります。
配当は税金がかかりますが、優待は一般的には課税されないのも魅力です。ただし、優待を換金した場合は所得となり、課税対象と考えられています。
優待の時期
日本の企業は3月決算が多いため、その決算に合わせて優待を実施する企業が多くなっています。優待をもらえる権利が確定してから実際にもらえるまでは時間がかかるため、実際にはお中元に近い時期に優待が送られてきます。また、年2回優待を行う企業はお歳暮の時期にも送られることが多いです。
株主優待の流れ
株主優待を受けるには、各企業が定めている「権利確定日」に株主として株主名簿に掲載されている必要があります。そのためには、権利確定日から数えて5営業日前までに株式を購入しなければなりません。権利確定日は企業によって月や回数が異なりますが、3月や9月末日の年1回(または年2回)の企業が多くなっています。大半の企業は月末ですが、3月20日、9月20日など、月中の場合もあります。
優待内容
優待内容は商品や食事券・割引券・入場券・お米・図書券など様々ですが、中には投資効率が大変高いものもあり、株式投資を行う際には事前にチェックしましょう。
(1)外食産業
食事券が主流ですが、割引券を出す企業もあります。投資効率は一般的に高いですが、外食産業は参入障壁が低く、競争が激しいので投資はハイリスクと言えます。
(2)小売業
自社の店舗の割引券を提供している所が多く、高額商品の割引率の高い割引券はオークション等で、高値で取引されています。デパートは割引率が低く、メリットはあまりありません。スーパーの割引券は人気です。
(3)運輸業
割引券または乗車券の優待が多いです。投資効率はそこそこの場合が多いです。
(4)製造業(食品、日用品)
自社製品または、自社製品の割引券。自社製品の場合は株主限定品のこともあります。
(5)建設・不動産業
ホテルの割引券を提供しているところがあります。
変り種の株主優待
おもちゃなどの玩具メーカーなどでは、優待でしか手に入らない「レアもの」が手に入ることもあります。
会社設立○○周年記念など毎年あるとは限らない特別な優待商品や株主限定オリジナルグッズは通常では手に入らないため、オークションでは思わぬ高値がつく場合もあります。
(1)タカラ
人気キャラクター株主限定オリジナル商品セット。100株以上~オリジナルチョロQ、1,000株以上~オリジナルリカちゃん・オリジナルチョロQ(2台)
(2)アサヒビール
「株主限定ビール」などの自社オリジナル製品をもらうだけでなく、株主総会終了後には商品の展示試飲会を開催。発売前の新商品も試飲できる。
(3)カゴメ
株主総会とは別に、試食・試飲ができる株主懇親会を開催。
(4)エイベックス・グループ・ホールディングス
株主総会の後に所属アーティストのライブを開催することで有名。自社オリジナルグッズやCDのほか、イベント招待(抽選)もある。
(5)ワタミフードサービス
年2回産地直送品がもらえる。
(6)サンリオ
100株でサンリオピューロランド・ハーモニーランドの共通優待券3枚と、自社製品のキティちゃんグッズがもらえる。
(7)ヤクルト本社
自社商品と神宮球場ヤクルトスワローズ戦外野自由席
(8)テレビ東京
公開番組に抽選で招待など
(9)ミニストップ
ソフトクリーム無料交換券
(10)松竹
3000株以上の株主に歌舞伎座(東京)や南座(京都)でも使える演劇招待券を配布
*ただし、優待はあくまでおまけなので、優待を行う法的義務はなく、優待の変更・廃止・新設について株主総会の承認を得る必要もありません。したがって、業績悪化等の理由で、優待の変更・廃止の可能性は常にあります。